人の力

先日、ダンスのイベントに出ました。

2019年12月1日ぶりのイベント。約14ヶ月ぶりでした。とてもとてもとっても楽しくて、こうしてステージで踊れる機会があるって素敵なことだし、普通じゃないことなんだなと改めて実感できました。この場を借りて、主催のにくさん、ナンバーのみんな、みてくれた方々、FACEのスタッフさん方に感謝を述べさせてください。本当にありがとうございました!えふちゃんもリアタイで見てくれてありがとう!!!!

 

無観客配信での開催が決まり、声援が聞こえないなか踊るのはほんとに嫌だな、心細いなと心配だったけど、会場にいた出演者の皆さんが声援の代わりに拍手で盛り上げてくれて、配信でもコメントをくれたり、終わった後もたくさん感想をもらえて、ほんとに人の温かさを感じられた最高のイベントでした。

自分が出たナンバー以外もすごくすごく素敵で、この日のために練り上げられたものだなと感じました。

今回のイベントは、本当は夏にやる予定だったんだけど、コロナの影響で延期になってしまったんですね。なので、ナンバー自体は去年の5月ごろから動いてて、練習期間は8ヶ月以上にも及びました。コレオやアシスタント(ナンバーのリーダーと副リーダーみたいな?振りとか構成とか全部作ってる人)は、曲を決めて振りを作るところから考えるとほぼ1年間このナンバーに関わっていたそうです。頭が上がりません。

今回、ナンバーに関わっていた日数がいつもより長いせいか、メンバーともめちゃくちゃ仲良くなれた気がします。この人のナンバーに参加するのは3回目で、毎回いる人もいれば、今回初めて参加する人も結構いて、私基本人見知りするタイプだから、そこまで一人一人と仲良くなれずに終わることもあったんだけど、今回はちゃんとみんなといっぱい話せたし、いっぱい関われた!それがすごく嬉しかったなぁ。

隣の駅に住んでる子と毎回一緒に帰れたり、休憩中もできないステップを一緒に練習したり、今度振り作りたいから一緒に踊ろうって誘ってくれたり、、、

本番当日も、会場にずっといるわけにはいかなかったので、コレオが会場の近くに貸し会議室を借りてくれてて、そこでみんなで時間を潰してたんだけど、なんだかみんなでいるのが心地が良くて、、、

そんなこと今までのナンバーだったら考えられなかったかもしれない。

コロナは憎いけども、それは嬉しかった!

 

コロナの影響で出演を辞退されたナンバーやメンバーもいるなか、本当にイベントが開催できて、そして私たちのナンバーも出演できて本当によかったです。

1人だけ、深夜練に行くのが厳しいってなっちゃって出れなくなってしまった子がいたのはすごく残念だったけど、後日みんなで集まって動画を撮ろう!ってなったので、みんなで撮れたらいいなぁと思います。

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回のナンバーは、一曲目に幽霊東京、二曲目に群青を使ったストーリー仕立てになっていました。

素敵な曲の解釈を要約して載せます。

 

ナンバーを通しての解釈。(コレオ談)

夢を追い求め東京に出てきたけども上手くいかずに理想と現実との差に落ち込み、夢破れ、つまらない日々を過ごすように。本気になるのも馬鹿らしくなって、それでいいと自分に言い聞かせる。ふとした時に感じた、渋谷の朝の青さを形にしたことをきっかけにつまらない日々から脱却しようと決意。本気になればなるほど痛く苦しいけれど、あの日の目標に向かって進む。これでいいのか不安になることもたくさんあるけど、積み上げてきたものは裏切らないと信じて努力する。

 

 

 

幽霊東京 歌詞

 

燦然と輝く街の灯り

対照的な僕を見下ろす

あのビルの間を抜けて

色付き出したネオンと混じって

僕の時間とこの世界をトレード

夜に沈む

 

終電で家路を辿る僕の

目に映るガラス窓に居たのは

夢見た自分じゃなくて

今にも泣き出してしまいそうな

暗闇の中独りただ迷っている

哀しい人

 

大丈夫、いつか大丈夫になる

なんて思う日々を幾つ重ねた

今日だって独り東京の景色に透ける僕は

幽霊みたいだ

 

失うことに慣れていく中で

忘れてしまったあの願いさえも

思い出した時に

涙が落ちたのは

この街がただ

余りにも眩しいから

 

 

 

 

 

歌詞を見るだけで泣けてきちゃうなぁ、、

 

夜の街の明るさと暗く沈んだ自分や、過去の夢と現実を比べてしまって、

自分なりに頑張ってるはずなのに鏡に映る自分は哀しい人で。

 

それでも大丈夫、大丈夫と言い聞かせるんだけど、

独りこの街にいる僕は幽霊みたいだ。

 

失うことにも慣れていくなかで、忘れてしまったあの思い。

街の明るさが眩しくて涙が溢れる。

 

 

 

そんな失意の中での群青です。

 

 

 

群青 歌詞

 

嗚呼、いつもの様に

過ぎる日々にあくびが出る

さんざめく夜、越え、今日も

渋谷の街に朝が降る

どこか虚しいような

 

そんな気持ち

つまらないな

でもそれでいい

そんなもんさ

これでいい

 

知らず知らず隠してた

本当の声を響かせてよ、ほら

見ないフリしていても

確かにそこにある

 

感じたままに描く

自分で選んだその色で

眠い空気纏う朝に

訪れた青い世界

好きなものを好きだと言う

怖くて仕方ないけど

本当の自分

出会えた気がしたんだ

 

嗚呼、手を伸ばせば伸ばすほどに

遠くへゆく

思うようにいかない、今日も

また慌ただしくもがいてる

悔しい気持ちも

ただ情けなくて

涙が出る

踏み込むほど

苦しくなる

痛くもなる

 

感じたままに進む

自分で選んだこの道を

重いまぶた擦る夜に

しがみついた青い誓い

好きなことを続けること

それは「楽しい」だけじゃない

本当にできる?

不安になるけど

 

何枚でも

ほら何枚でも

自信がないから描いてきたんだよ

何回でも

ほら何回でも

積み上げてきたことが武器になる

周りを見たって

誰と比べたって

僕にしかできないことはなんだ

今でも自信なんかない

それでも

 

感じたことない気持ち

知らずにいた想い

あの日踏み出して

初めて感じたこの痛みも全部

好きなものと向き合うことで

触れたまだ小さな光

大丈夫、行こう、あとは楽しむだけだ

 

全てを賭けて描く

自分にしか出せない色で

朝も夜も走り続け

見つけ出した青い光

好きなものと向き合うこと

今だって怖いことだけど

もう今はあの日の透明な僕じゃない

ありのままの

かけがえの無い僕だ

 

知らず知らず隠してた

本当の声を響かせてよ、ほら

見ないフリしていても

確かにそこに今もそこにあるよ

知らず知らず隠してた

本当の声を響かせてよ、さあ

見ないフリしていても

確かにそこに君の中に

 

 

 

 

いつものようにすぎる日々、それでもいいと思ってた。

本当は心の底で思ってることがあるんじゃないか?見ないふりをしていてもそこにある何か。

 

ふとしたことをきっかけに本当の自分に出会える。

やりたいことに向かって動き始めるも、なかなか上手くはいかなくて、涙が出る。

それでも、あの日の青い誓いを胸に。

楽しいだけじゃダメなのかな、不安になる。

 

たくさんたくさん練習した。

積み重ねたことが武器になるんだと信じ。

僕にしかできないことを、個性を見つける。

自信なんかなくたって。

 

いままでのつまらない日々や踏み出したあの日、感じた痛みや、それでも諦めなかった気持ち。

大丈夫、あとは楽しむだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

って感じで、ラスサビからアウトロが、さぁこっから本番!みたいなテンションで踊っていました。いわば劇中劇みたいな感じだったのかもしれないですね

ストーリーの中の本番と、実際の本番を照らし合わせ、最後めちゃくちゃ頑張るぞ!っていう感じ!

 

ほんとにラスサビ以降、踊っててめちゃくちゃ楽しかった!!!

そんなアウトロで一箇所振り間違えたのほんとに悔やまれる、、今までミスったことないところだったのに、、、

 

歌詞の中に、「ほら」とか、「さあ」ってあるんですけど、1番のほらは、自分の心の中に問いかけてて、アウトロのほら、さあは、見てる人たちにも語りかける感じでって言われてて、ほんとに解釈が神すぎてコレオの天才さが怖くなりました。

 

あと、構成も神でしたね。

ハウスは、ずっと足を動かして踊ってるからすごく構成を変えやすいジャンルだとは思うんですが、

一曲目のサビ前、縦三列がななめになって、横三列になるあそこ。

すげー練習した、、本番めちゃくちゃ綺麗に見えててほんとすごかったですね、、よかった、、、

あとは二曲目の最初と、サビ前の嗚呼で真ん中の子に群がるところ。

ほんとに素敵な構成だったと思います。

移動に必死だったとこもあったし、テンション上がってちょっと前行きすぎたところもあったけど、、

 

人の並び方だけで何か伝わるものがあると考えると、人の感受性や、こう、伝える力ってほんとすげぇなって。

感受性の対義語って何?伝達力というか、訴求力??

 

過去1好きなナンバーになりました。

動画撮るってなったらまた踊れるの楽しみ!

 

 

 

 

今回は、群青という曲を使った通り、青がテーマカラーだったと思います。

衣装にも、群青色っぽい濃いデニムを履いて、お揃いの青いリストバンドをしていました。

青という色は、青春という言葉に使われていますね。(語源を遡れば古代中国まで行くみたいですが、それは置いときます。)

 

青春。

人生の春。

夢や希望に満ち活力のみなぎる若い時代。

 

私の好きな歌に、Shout It Outというバンドの「青春のすべて」という曲があります。

ラスサビの前、「僕らの春は まだ青い」というフレーズがあります。一時期bioにしてたくらい好きな言葉で、

青春って、若い時代だけじゃないんだなって思えたんです。高校時代という一般的な青春時代を終えた私たちだけど、まだ、青春は味わっていいんだ、お前らとならいつだって歳なんか関係なく青春を味わえると思えた。

青って、未熟っていう悪い意味でも使われることもあるけど、未熟さも含めて愛し合える人っていいなって。

なんだかうまく言葉にはできないけど、やっぱり私は青が好きだなと思いました。

今回のナンバーは、一言でいうならば、まさに青春でした。

人生の春だった。

初めましての人とも踊ることを通じてちょっとずつ仲良くなって、

仲良くなれた子がナンバーに出れなくなって、

苦手だったフロアにも挑戦して、

出来ることが増えたり、

今まで出来たことが逆にわからなくなったりもした。

青い日々でした。

 

 

 

渋谷で深夜練の日。

練習を終えた朝6時、外に出るとまだ薄暗くて

駅まで歩いてるうちにだんだん明るくなっていくんです。

ほんの5分くらいでこんなに明るくなるのかって驚くくらいに青く澄んでいって、、

群青の振り入れや練習をした日の帰りは毎回空を見上げながら帰っていました。

この景色をみて、この色を見て、今回のナンバーの主人公、つまり自分たちは、また夢を見ることを決意したんだなって思えた、

 

いつもは憂鬱な深夜練が今回ばかりは楽しく思えました。

 

 

何度目だよって感じではありますが、ほんとに、素敵な曲だし最高のナンバーでした。

 

絶さん、四さん、この曲でナンバーを作ってくれてありがとうございました。誘ってくれて、出させてくれてありがとうございました。またご一緒したいです!

 

 

と、イベントの感想やら、ナンバーの感想やら、支離滅裂になってしまったけど、イベントを終えての思いの丈をぶつけさせてもらいました。

 

イベントに出るのって、ほんとに気力も体力も時間もお金もかかるんです。

出ると決めたら、出演料がかかって、チケットノルマがあって、スタジオ代やら、衣装代、交通費もろもろ。

仕事で疲れてても、勉強が忙しくても、寝たくても、コンディションが悪くても、生理でも練習があって。

一回の練習は6時間、ほぼ踊りっぱなし。

深夜練のために他の予定を調整しなきゃで。

もちろん、イベントに出たくて出てるんだから、これらに文句があるわけではないです。

でも、そんな大変なことを覚悟して集まったこのメンバーで、たった一回の本番のために何ヶ月も練習するんです。

 

尊すぎませんか?

 

ほんとに何度も言ってるかも知れないんだけど、ぜひともみんなに一度でいいから生でイベントを見にきて欲しいです。

私目当てじゃなくていいです。

いろんなナンバーが次々と全力のパフォーマンスをして輝き続ける数時間。

その等身大の全力を受け取って、いろんなメッセージを受け取って、ナンバーへの思いを受け取って、いろんなことを考え、なんでか涙することもある。

こういったこともエンターテインメントの醍醐味だと思ってます。

エンターテインメントは、絶対に絶えてはならないのだと、改めて感じさせられた。

絶えさせないために、魅せる人と受け取る人がいて、

私はそのどちらでもあれたらいいと思う。これからもできる限りずっと。

 

間違いなくこの8ヶ月は私にとって、ダンサーとしてだけでなく、人としても大事な期間でした。

長いようで短い青春が、終わりました。

 

 

 

長くなってしまった。

また必ず何かしらの舞台に立ちます。

その際はまたよろしくお願いします。